現在のところ、線維筋痛症の診断を確定する検査や画像検査はありません。医師は、患者さんの病歴、自己申告の症状、身体検査、圧痛点の徒手検査に頼らざるを得ません。
1990年、米国リウマチ学会(ACR)は、線維筋痛症の診断と分類のための基準を作りました。
この診断基準には、少なくとも3ヶ月間痛みが存在し、体の左右および腰の上下にある広範な痛みを認めることとなっています。
圧痛点の検査
圧痛点18か所に4kg程度の力(親指の爪の先が白くなる程度)で触診すること
押されて11ヶ所以上に痛みがあれば陽性です。
線維筋痛症と診断されたら、筋の持久力低下の原因となっている、あるいは永続させている基礎疾患を特定することが必要です。
このような疾患には、
睡眠障害
内分泌の問題(甲状腺や副甲状腺の障害)
結合組織疾患(例:ループス、関節リウマチ、リウマチ性多発筋痛)
栄養障害
リウマチ性疾患
栄養欠乏症
神経系疾患(例:放射線障害)
神経障害(例:神経根症、神経叢症)
ミオパチー
感染性疾患
その他、体力低下状態
が含まれます。